花村武志さん(27歳)
 
福岡県福岡市城南区
No.121883

----「製図は学院で要領を体得」----

1級建築士試験合格(学科製図)
 九州芸術工科大学から西日本鉄道に入社し、現在、建築課で企画開発、都市開発の仕事をしています。西鉄は貸ビルもあり、福岡・都心部の天神コアの屋上緑化工事やソラリアの改装工事などを担当したりしています。
 2級建築士は、大学を卒業したら受験資格がありますから、入社して早い時期に取得しました。
 1級建築士は試験に備えるため、10ヶ月ぐらい学院に通いました。特に、試験の2~3ヶ月前からは、力を入れて勉強しました。  私自身は大学時代、たまに新聞に建築批評を執筆している土居義岳先生の研究室で,建築史を学びましたが、どちらかと言えば文化系の傾向があり、「構造」は苦手でした。
 試験では「構造」は文章問題と計算問題が出題されますが、私はどちらかと言えば,文章問題を中心に勉強しました。  学科試験では他に「計画」「法規」「施工」の3学科がありますが、「計画」と「法規」は、日常業務の延長です。そのかわり、「施工」は学院の授業で教えてもらいました。
 製図の試験は難しかったです。私の学生時代は、今ほどCADが普及しておらず、図面はほとんどドラフターで書いていました。その点では、CADばかりで図面を書いている現代の学生さんたちより手は動くと思います、
 それでも、簡単ではなかったですね。製図の勉強は、ひたすら書く訓練をしました。学院で図面を書く手順や書く要領を教えてくれましたので、それを何回も繰り返して体得するようにしました。ポイントは要領をつかむことと多くの図面を書くことに限ります。おかげさまで、なんとか製図試験も合格することができました。感謝しています。

中村 茂さん(51歳)
 
鹿児島県薩摩川内市
No.170861

----「鹿児島から福岡まで毎週1年間通って取得した栄冠」----

1級建築士試験合格(製図)
 24歳のときに建設関係の仕事を一人で始めました。40歳のときに2級建築士に挑戦することにしました。私は農業高校の出身で、建築の基礎から学ぶのは始めてで、ずいぶん苦労しました。専門学校に通って勉強したのですが、一所懸命に勉強しすぎて、後半はノイローゼ気味になり、学校に行くのが嫌になるくらいでした。
 苦しみながらでも勉強を続けた甲斐があって、2級建築士は製図まで1回で合格しました。そして、木造住宅の新築や増改築の設計・施工を行なうPMAを始めました。PMAは、ペース・メンタル・アドバイザーの略で、あなたの歩調を大切にする心を忘れずにアドバイスします、という意味を込めました。
 1級建築士に挑戦したのは45歳のときです。構造計算は問題集を何回も繰り返し、法規は法令集がすぐ引けるようにし、建築計画は難しかったので本を何回も読み、施工も問題集を繰り返し解きました。  学科試験は鹿児島の学校に通っていたのですが、2回落ち、3年目にやつと学科試験に合格。でも、製図試験は駄目でした。製図は、描き方の基本がわからず苦労しました。
 そこで、九州建設専門学院に鹿児島から通うことにしました。1年間は月に2~4回ぐらい福岡に行きました。学院で、限られた時間に要領よく図面を教わり、大変助かりました。
 1級建築士の学科と製図試験を合格するまで、5年かかりました。途中、気持ちや身体がついていけないと思ったこともあったのですが、全部合格して本当に良かったと思っています。時間をかけた分、建築の知識が身に付いた感じです。でも年を重ねるごとに記憶力が減退していきますので、試験に挑戦するのは若いときのほうが有利ですね。
(以下は「ライセンスメイト平成17年5月号」に掲載された内容ですが、今回特別に追加させていただきました)
 それから若い人に一言いっておきたいことがあります。今度福岡県西方沖地震があり、玄海島をはじめ多くの地域で相当の被害がありましたことは記憶に新しいことであります。マグニチュード7以上の地震ですから都市中心部の高層ビルはすさまじい横揺れがあったと思います。しかし私の見聞きするところ天神をはじめとするビルの林立地区で商業ビル等が倒壊したとのニュースは知りません。これは私たち1級建築士がしっかりとした構造計算をし、耐震設計した高層ビルだからです。それゆえ安全で快適な都市づくりのためにも私たち1級建築士が先頭にたってがんばらなくてはいけないと思っています。

小宮政臣さん(47歳)
 
長崎県西彼杵郡香焼町
No.179445

----「見識が広がれば周りが見えてくる」----

1級建築士試験合格(学科)
 大型ごみ焼却所や発電所のボイラーなども製作する造船鉄工所に勤めています。仕事上は、建築基準法が直接関係するわけではありません。ただ、大型ボイラーの周囲を鉄骨などで建家を組むことになり、重量のあるボイラーの基礎部分をどうするか、建家はどうするかなど、建築的な知識も必要になってきます。また、ボイラーを制御するのに、コントロールルームも必要になります。建築の基礎的な知識があれば、役立ちます。
 私自身は工業高校を卒業して、一時、福岡の建築会社に勤務し、現場監督をしていたことがあります。その頃、2級建築士の資格は取得していました。その後、長崎に帰り、現在の会社に勤めた訳です。1級建築士の試験は、10年ぐらい前に独学で2回ほど挑戦したのですが、失敗し、中断していました。
 今回、1級建築士を受験することにしたのは、後輩が受験したこともあったのですが、国の給付金制度が利用できることがわかったからです。この制度を利用すれば、ずいぶん助かります。また、他の学校と比べ、学院が安かったので、学院の通信講座に申込みました。受験資格は2級建築士を持っていましたので、問題ありませんでした。
 ただ、1級に挑戦してみようと思い立ったのが遅く、4月の開講にやっと間に合った位です。それから3ヶ月位で学科試験でしたので今回は受かるとは思っていませんでした。今、二次試験の製図に向けて準備しているところです。製図作業そのものは、会社の日常業務のなかで、ボイラー鉄骨の詳細図や工作図などを書いていますので、それほど苦にはなりません。
 ともかく、見識が広がれば周りのことも見えてきます。井の中の蛙になることもありません。手続きの違いを知れば、仕事にも役立ちます。今回本当にトライしてよかった思っています。

金城義秋さん(31歳)
 
沖縄県那覇市
No.8976

----「設計の基本を習熟」----

1級建築士試験合格(製図)
仕事上必要な資格だったので受験したのが動機です。試験は6回目でパスしました。とにかく、時間がなくて、いかに早く書くかで苦労しました。仕上げの時間がないところは、展開を文字で説明し記入しました。試験は、どの範囲から出るのか分からないので、全般的にまんべんなく勉強しました。普段から線引きなど設計に対する基本的なことをきちんと習熟しておくことはもちろんですが、私は3ヶ月前から、学院から送られてきた資料をもとに30枚くらいトレースを仕上げました。

丸山昭宣さん(32歳)
 
福岡県久留米市
No.49589

----「設計の基本を習熟」----

1級建築士試験合格(製図)
会社の業務は橋梁部門が中心で、既に1級土木施工管理技士は持っていました。建築部門の比率は低いのですが、大学の建築科を出ているので、最低持っておかなければならない資格、と思って受験しました。
 試験勉強はほとんど出来なかったので、4回目でパスしました。試験問題は実務とはほとんど関係なく、 パズルのようなもの。製図の経験がどうの、ということはなかったのですが、時間との勝負でした。だから、考えたとおりに出来るかどうか、パスしたのは、運のようなものでした。